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気遣いと親切 [日々の暮らし]

最近毎回のように、会社のトイレに入ると、トイレットペーパーが無い状態に直面する。
自分が最後で紙が無くなったら、補充しておけ!と心の中で叫びながら、ロールを交換する。
私だったら絶対代えてからトイレを出るのに、まったくデリカシーのないヤツだと、
くだらんことでイラっときてしまう。
逆に三角に折ってあると、ここはキャバクラか?と思ってしまいイラっとくる。

会社のシュレッダーのゴミを捨てないヤツがいる。
ほぼ毎回ゴミを捨てにいっていると感じるとイラっとくる。

雨の日に駅の階段とかでカサを凶器のように歩く人が多い。
カサの先で誰かを刺しちゃったら危ないっしょ、と思いイラっとくる。

電車の中で大音量でジュディマリを聞いている男の人がいる。口ずさめるほどそのアルバムの曲を知っている私はいいけど、知らんオヤジたちには騒音だろ、と思いイラっとくる。

人間って嫌ね・・・と思っていたけど、今日のどしゃぶりの雨で、ひとつの親切を思い出した。

その日の私は朝からご機嫌だった。
お気に入りの靴に、お気に入りのカーディガンを着て、気分もルンルン。
別にデートがあったわけではないけど、小さい自己満足を堪能していたのであった。
一日ルンルンで家に帰る私に不幸などしゃぶり。
しばらく駅で雨宿りしたけど、一向にやむ気配なし。
やむなく雨の中、家に向かって走り始める。
ところが・・途中で靴が体重に耐えられなくなったのか、靴のストラップが切れて壊れてしまった。
走るどころか、ゆっくり歩かないと歩けないと歩けないほどになってしまった。
う、悲惨・・・雨はどしゃぶり。さらに濡れる。
どしゃぶりの中、ゆっくりゆっくり歩く私に、カサを差し出してくれたすごいきれいな人がいた。
「すぐ近くなんで、このカサ使ってください」
と、光沢のあるおしゃれなカサを惜しげもなく私に貸してくれた。
え?でもお姉さんもぬれてしまうよ、しかもきれいな巻髪もくちゃくちゃになっちゃうし、お化粧も取れちゃうし・・・と思い、
「私もすぐ近くなんで、大丈夫です。ありがとう。」とお礼した。
あまりにビチョ濡れの私をきっと気の毒に思ったのであろう。
でもその親切に涙が出そうになった。
お気に入りの靴は無残に壊れ、お気に入りのカーディガンはビチョビチョになり、
泣きそうだったんだけど、そのひとつの親切のおかげで、嫌な思い出から、いい思い出になった。

果たして、私がお姉さんと同じ立場だったら、カサを貸してあげられたであろうか?

トイレの紙やシュレッターのゴミにいちいちイラっと来ている私じゃ無理だろうな・・・。
またしても、意地悪ばあさんになる日が近いと実感するアンニュイな雨の日であった。

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